この世からいなくなった人のことを聞いたとき、ああやっぱりと瞬間的に思った。日記の内容がどんどん枯れていき、生気を失い、書くことを止めてしまったのかとも思っていた。ある瞬間、彼女は光りを見失ったのだと思う。そして闇のほうへ飲み込まれてしまっ…
なにかのはずみで遠い記憶を思い出すことがある。それは風にさらわれた花の香りだったり、道端の空き缶だったりする。想い出に浸る時間が楽しく感じられるのは、もう人生の後半にさしかかろうとしているせいなのか。日々想い出を作りながら、ここまで生き延…
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